2005年04月27日

映画人九条の会(4/14)

 映画人九条の会のイベント、新藤兼人監督の講演と、『第五福竜丸』の上映を見た。
 新藤監督は93歳になったはずだが、相変わらず話は明晰である。ただ、いつものような、会の趣旨に強引でも話をつなげてうまくまとめるところまで至らず、映画製作時の貧乏話だけで終わってしまった。後から聞くところでは、最近体調を崩しているとか。

 『第五福竜丸』は、1959年公開の作品。主演が宇野重吉なのだが、風貌がまるで寺尾聰なのだった。老人役のイメージが強すぎて、宇野重吉と寺尾聰がなかなか頭の中でつながらなかったのだが、ようやく腑に落ちた次第。
 無知ゆえの無邪気さが、一転して無知ゆえのヒステリーに変わるという喜劇は、いまも繰り返される人のさがだろう。当時の「核アレルギー」の雰囲気の中で、その辺の人間臭いところを押さえた脚本を書いてしまうところが、新藤監督の真骨頂だ。低予算で作ったという割には、なかなか見応えのある作品であった。
posted by 井上徹 at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/3188715

この記事へのトラックバック