もともと写真や絵画から映像の世界に入ってきたというユフィトは、セルゲイ・クリョーヒンやボリス・グレベンシコフらを生み出したレニングラードのアンダーグラウンド文化から出てきた。ペレストロイカ前の1985年に『怪物に変身した看護人(Санитары-оборотни)』という最初の作品を発表して注目を集めた。直後にペレストロイカが始まり、アレクサンドル・ソクーロフがユフィトら実験作家を集める映画学校をつくり、アンダーグラウンドから表に出てきた。いまでは、ロシア実験映像作家の大物といってよい。
この人の作品は、そんなに数は見ていないのだが、基本的には、初期の頃からやっていることは大して変わらないような気もしないではない。ユフィト自身も、『春』(1987年)という短篇で、作家として完成していると言っている。ただし、映像の作り込み方などは、明らかに洗練されてきている。それがいいか悪いかは、わからないのだが。
